2017-05-01から1ヶ月間の記事一覧

隷従への道

F.A.ハイエクの思想史上の位置付けはなかなか誤解されやすい。 社会主義、全体主義への明確な批判は有名な話であるが、レッセフェール(自由放任主義)に対しても批判的であったことはあまり知られていない。彼は無政府主義者ではなく、政府の有用性を認めてい…

アメリカ経済政策入門

原題は、"CONCRETE ECONOMICS The Hamilton Approach to Economic Growth and Policy"である。 Hamiltonとは、アメリカ建国の父の一人、アレクサンダー・ハミルトンのこと。アメリカ経済政策はハミルトンの政策、考え方が受け継がれている。 イメージとして…

愛と怒りの行動経済学

原題は、FELLING SMART -why our emotions are more relational than we think- というよう。こちらの方が内容に対して直裁的だ。 感情と理性の二項対立で語られることが多いが、だいたい軍配は理性の方にあがる。感情は人間の行動を過てるものとされがちで…

情報と秩序

エントロピー。よくわからない言葉である。 宇宙はエントロピーの増大が進んでおり、宇宙は無秩序に向かっているという。これは物理学、熱力学など自然科学において明確にされてきたことらしい。 しかし、地球には逆のことが起きているという。我々は情報の…