組織の限界

ケネス・アロー(Kenneth. J. Arrow)は経済学を学んだものなら誰でも知っている有名な学者だ。

アローの不可能性定理は教科書には必ずといっても載っているものであるし、厚生経済学、社会的選択理論への重要な貢献など経済学の発展に大きく寄与した。さらに情報の経済学に関しても。

アロー氏が活躍したのは20世紀後半であり、今からするとちょっと古い時代なのかもしれない。しかし、何を今さら的な古臭さは感じられない。きっと彼は時代によって流されることない普遍的な理論、考察を行なってきたのだろう。まさに、古典というべき資格を持つものである。

ミクロ経済学の理論であっても企業内部の行動メカニズムを詳細に組み込めるほどの精緻さはない。組織の限界はミクロすぎる。しかし、昨今発展してきた実証的な経済学の理論構築においては、その洞察は欠かせない。

組織内コミュニケーションや情報共有の限定性など、組織内においても分業が図られ情報がくまなく行き渡るものではない。組織をみていると限定合理性の前提の重要さもわかる。

まさに現代経済学の礎となる思想がそこに詰められているものといえよう。

 

組織の限界 (ちくま学芸文庫)

組織の限界 (ちくま学芸文庫)

 

 

The Limits of Organization (Fels Lectures on Public Policy Analysis)

The Limits of Organization (Fels Lectures on Public Policy Analysis)

 

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社会的選択と個人的評価

 

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