ベストセラーコード

ベストセラーには売れる法則がある。それも効果的な広告宣伝ではなく、その本の中身にだ。

計量文献学という学問分野はあまり聞き慣れないが、データ分析の技法を文学の分野に取り入れたもののようである。一般的な計量経済学は数値データを基本的に解析すると思うが、文学はテキストを対象としなければならない。人間が一つ一つ読むとしても膨大な量の小説を読みきるのは不可能。しかし、コンピューターに文字が読めるのか。

情報処理技術の革新がそれを可能にした。著者は機械学習などのツールを利用してテキストマイニングを行い、ベストセラーになるかどうか判定する人工知能を作り出した。

本筋からはそれるが、人には文章の癖がある。これはよく意識して読まないと分からないし、本人もわかってないことが多いが、機械は識別することができる。たとえ異なるペンネームで書いたとしても正体が分かってしまうのだ。

なんともおそろしい世界になった。

 

ベストセラーコード 「売れる文章」を見きわめる驚異のアルゴリズム

ベストセラーコード 「売れる文章」を見きわめる驚異のアルゴリズム